高校時代(ISBN:4041478014)

三田誠広は高校の時分に『僕って何』(ISBN:4041478057)を図書委員会主催の読書会のために読んだり、大学時代に『天気の好い日は小説を書こう―ワセダ大学小説教室』(ISBN:4087471756)を読んだりしたっきりだった。で、今朝あわただしく出かけるときに「ああそういえば今日は倉吉の日だ。汽車の中で読む本は・・・」と積読の山を漁ったらピンときたのでピックアップしたのである。
正直あまり期待はしていなかったのだが、これが面白い。なんだか『車輪の下』を彷彿とさせるがあっちも好きだし。若い頃の青臭い正義感とか、周りとひき比べての劣等感とか、もっと本読む時間くれ感とかに非常に共感できる。なんであの時期って共産主義的思想にかぶれるんだろうね。あー、甘酸っぱい。高校時代の友人のあれやこれやを思い出し、切なくなりながら汽車を降りた。
それにしても三田誠広って凄いな。10代でこんなに本読んでたのか。そして休学してた1年間でモノ書いて評価されて。ううむ、世の中には凄い奴がおるもんだわい。哲学書ってやっぱり読んでおくべきなのだろうか。僕は話の抽象度が上がるととたんに理解力が落ちるので、哲学方面は苦手なのです。あれ、明確に分かるんだよね、抽象度が上がった瞬間。数学の問題解いてたり、プログラムのロジック考えてたりするとき。他の人も同じなんだろうか。
で、三田誠広についてぐぐっていたらこの人宗教小説も書いてるんだね。『迷宮のラビア』(ISBN:4309011667)とか。 読んでみることにしよう。ああ、それで思い出した。この間読んだ『カルト―39〈3〉』(永井泰宇・ISBN:4041577152)と『カリスマ(上)』(新堂冬樹ISBN:4198613192)があんまりにも酷かったんだよなあ・・・。これについてもまた書いておきたい。